どうしても自分の歯を残したいと願う方へ
今回はどうしてもご自分の歯を残したいという方や、自分の歯で嚙めるということについて、深く考えたこともないという方にも読んでいただきたいと思います。
87,600回。この数字は何だと思いますか?答えは80歳まで1日3回食事をすると仮定した食事の回数です。(3回×365日×80年)一回の食事で何回嚙むかは食事の内容や食べ方が人によって変わりますので、一律では数えられませんが、データによると現在の日本人は、一回の食事で620回嚙むと想定されています。それを計算すると、一生に食事で噛む回数は、87,600回×620回で54,312,000回という数になります!乳歯と永久歯の生え変わりもありますし、乳幼児には離乳食と老齢期にもほとんど嚙まずに食べられる柔らかい食事になったりもすることを考えると、本当にアバウトな数字ではあります。しかし5千4百3十万回以上です。漢字で書くとよりリアルですよね。
さて、その気の遠くなるような回数の咀嚼をどんな歯で食べるか、それによって人生においての幸福度、満足度が大きく変わってくることは容易に想像できると思います。そして食事だけでも、歯にとっては、どれだけの負担がかかっているのかと、改めて考えてしまいます。
ご自分の歯が健康であれば、一生涯にわたり、ご自分の歯で美味しくお食事したいと思われる方が多いですよね。
「8020(はちまるにいまる)」という言葉は聞いたこと、ありますか?「8020」は、「80歳になっても自分の歯を20本以上保つ」ということです。
およそ20本以上の歯が残っていれば、硬い食べものでもほぼ満足に噛むことができることを示す科学研究や、愛知県の住民を対象に行われた疫学的調査などから、「8020運動」が1989(平成元)年から、当時の厚生省(現・厚生労働省)と日本歯科医師会により推進されてきました。
厚生労働省は、日本の歯科保健の状況を把握するための「歯科疾患実態調査」を、1957(昭和32)年から定期的に行っています。そして、2016(平成28)年調査で、「8020」達成者は51.2%となり、初めて5割を上回りました。80歳になっても20本以上の歯が残っている人は、すでに2人に1人以上となっているのが日本人の歯の実情です。
しかし残念なことに、歯周病で歯を失う方も多くおられるようにもなってきています。
まずここで申し上げておきたいのは、例え歯を失って、80歳前にご自分の歯が20本より少なくなってしまったとしても、そんなに悲観する必要はないということです。
インプラントや義歯など、現在は歯科医療や歯科技工の技術も発達していますし、当院でこのような治療を受ける方はたくさんおられます。
ただ、インプラントや義歯ではなく「自分の歯をどうしても残したい」という患者様のご希望に、当院では精一杯お応えしたいと考えています。
歯は食べる道具と思いがちですが、大切な体の一部です。患者様からよく耳にするのが「他の歯医者で『この歯はもう使いものになりませんよ。』とか『歯が死んでいますから、抜いて入れ歯かインプラントにするしかないですね。』と簡単に言われたのですが、本当にそれしかないのでしょうか?」という患者様の切実な思いがこもった言葉です。
中には、残念ながらそこまでの状況になってしまっている方もおられます。しかし、患者様の「自分の歯を本当は失いたくない!」というお気持ちが痛いほどわかります。そしてそんなふうに簡単に抜歯をお勧めすることもできません。職業にしているからこそです。
当院では、そういった患者様のご希望に極力沿う治療を心掛けています。例え1年、2年でも使えるうちは自分の歯でと願う患者様のために、しっかり検査と観察を致します。そして少しでも可能性がある限りは、精一杯の技術をもって歯茎より下までしか歯が残っていない歯根だけになってしまった歯にも治療を致します。できうる限りご本人の歯を残すために最善を尽くします。
そのためにも、当院では常に新しい技術を習得し、素材や機器の研究をし、工夫を重ねながら治療を致しております。
来院をご検討中の患者様で、重度の虫歯や歯周病でお悩みの方は是非ご相談下さい。
重度虫歯、歯周病はもちろん、インプラント、セラミック、ジルコニア、マウスピース矯正、ホワイトニングなど、お口のことでお困りごとがございましたら、川口駅近く徒歩3分、提携駐車場(最大1時間15分まで補助)、3時間まで無料の駐輪場もございますクリスタルデンタルクリニックまでお越しください。