「ボツリヌストキシン」とは?
「ボツリヌストキシン製剤」について
「ボツリヌストキシン製剤」(Botox)は、筋肉の過剰な緊張を抑える効果がある薬剤です。
美容目的で知られていますが、医療の分野でも筋肉の過剰収縮を抑える治療に使用されています。食いしばり治療においても、顎の筋肉に「ボツリヌストキシン製剤」を注射することで、無意識的な食いしばりを軽減することができます。
「ボツリヌストキシン製剤」が食いしばりに効果的である理由は、筋肉を一時的にリラックスさせ、過度の収縮を防ぐためです。これにより、顎や歯にかかる負担を軽減し、歯や顎関節のダメージを防ぐことができます。
当院では
イノトックス(INNOTOX®︎)を使用した治療を行います。
イノトックス(INNOTOX®︎)は、韓国のMedytox社が高い研究力を駆使して開発した、世界初の【
液体型ボツリヌストキシン製剤】です。
メディックス(Medytox)社は、韓国で初めてボツリヌストキシン製剤を開発して、全世界60カ国以上に展開しているグローバル製薬企業です。
イノトックス(INNOTOX®︎)に使用されているボツリヌストキシンは、米国ウィスコンシン大学にて保管されている菌株(C. botulinum type A Hall)を起源として開発されています。
この菌株は、ボトックス®️の製造会社である米国アラガン社も採用しており、2014年にはアラガン社が
イノトックス(INNOTOX®︎)の販売権を獲得するために、約400億円規模のライセンス契約が締結されました。(その後、アラガン社の改組に伴い販売権がメディトックス社へ戻り、FDA承認に向けて準備を進めています。)
イノトックス(INNOTOX®︎)には、従来のボツリヌストキシン製剤と比較して、以下の
3つの特徴があります⇩
1. 動物性由来物質を完全に排除
イノトックス(INNOTOX®︎)は、動物性由来物質やヒト血清アルブミンを完全に排除した世界初の製剤です。
それによってヒト血清アルブミンに対する副作用である「発熱・低血圧・呼吸困難・皮膚炎・じんましん」などの発生を抑えることが出来ます。
(2000年代初頭より、欧米では医薬品の製造工程で動物由来物質やヒト血清アルブミンを使用しないことを推奨しています。)
2.安定性の高い液状製剤
従来のボツリヌストキシン製剤は粉状の製剤であり、各クリニックにて生理食塩水などに溶かしてから注射します。その準備過程で、クリニックによる濃度の違いやムラが発生する可能性があります。
一方、イノトックス(INNOTOX®︎)は液状の製剤であるため、各クリニックにて生理食塩水などに溶かし込む作業が不要です。そのため、クリニックによる濃度の違いやムラが発生しません。また、準備過程で細菌やウイルスが入り込むリスクも下がります。
また、従来のボツリヌストキシン製剤は冷凍保存を要するため、輸送時の劣化リスクが懸念されますが、イノトックス(INNOTOX®︎)は2〜8℃での冷蔵保存が可能であるため、輸送時の劣化リスクが低く、製剤の安定性が高くなります。
3.効果の持続が長い
イノトックス(INNOTOX®︎)は、第三相臨床評価において、従来のボツリヌストキシン製剤より長期間効果が維持されることが報告されています。
施術後2〜3日目くらいから効果が出始めて、2週間ほどでピークを迎えてから、効果が長期間(4~9ヵ月)持続します。(従来のボツリヌストキシン製剤は3〜6ヶ月と報告されています。)