むし歯発見器 ダイアグノデント ペン ~削らずにむし歯の進度がわかる!~
皆さま、6月4日はかつて「虫歯予防デー」であったことはご存知でしょうか?
「6(む)4(し)」のごろ合わせで覚えている方も多いかと思います。
現在は6月4日から10日までを「歯と口の健康週間」としています。
「歯と口の健康に関する正しい知識を国民に対して普及啓発するとともに、歯科疾患の予防に関する適切な習慣の定着を図り、併せてその早期発見及び 早期治療等を徹底することにより歯の寿命を延ばし、もって国民の健康の保持増進 に寄与することを目的とする。」として、厚生労働省、文部科学省、日本歯科医師会、都道府県歯科医師会、日本学校歯科医会が主催しています。
参考までに令和6年の標語は
「 歯を見せて 笑える今を 未来にも」
だそうです。全くもってその通りで良い標語ですよね。
皆さまも十分お分かりのように、現在、むし歯は予防できる唯一の疾患と言われています。
正しい管理をすることで、歯を削ったり抜髄という、いわゆる神経を抜く治療まで至らずとも、健康な歯で生活することができるのです。
もちろんそれにはご家庭での日々のメインテナンスと定期的な検診や歯科衛生士によるプロの歯のおそうじが必要になってきます。
むし歯は早期発見がとても大切ですから、当院では患者さまに積極的に定期検診を受けていただくようご案内させていただいております。
どんな疾患も進行の早い遅いはありますが、段階的に進んでいきます。むし歯も同じようにどの段階で見つけられ、どのように処置したかでその歯の運命が変わってきます。
できれば「8020運動」でうたわれているように、80歳になっても20本の歯を保っていきたいですし、一生自分の歯で食べるのが理想ですよね。
そう願う皆さんが定期的に歯科医院に通ってくださることは大変理想的なことですが、それをお迎えする歯科医院の方はどのような準備をしているのでしょうか。
ここでお話が少し変わりますが、むし歯菌についてお伝えしたいと思います。
中でもミュータンス菌といわれるものがよく知られています。ミュータンス菌は最初ネバネバのグルカンというノリのような物質を出します。これによって歯に強力に付着して、そこでたくさんの細菌の集合体が作られます。これが増えて歯の表面の白い汚れとなったものが、プラークというものです。「むし歯予防はプラークコントロールから」といわれるのはここの部分です。それを上手におそうじしてプラークを取り去ることができればむし歯にならずに済みます。
そこがうまくコントロールされていないと、菌はお口の中の砂糖などの糖質を餌に乳酸も作り出します。そうするとプラークの中は酸性になり、接触している歯の表面のエナメル質は酸によって溶けてしまいます。この現象を脱灰といいます。この歯が溶ける状態がずっと続くと、ついには歯の表面に穴があいてしまって、いわゆる「むし歯」ができてしまいます。
むし歯の穴は外から見ると小さいのですが、空気を嫌う菌ですので、空気のない歯の中へ中へと進行します。外からみて小さな黒い点でも中がすっかりむし歯菌にやられているということが結構あるものです。
以前はそれを少し削ってみて中の様子を目視するという診断方法が主でした。
現在はなるべく歯を削らないという治療になってきています。
その為に歯科医師、歯科衛生士は検診の際にむし歯を逃さないように、目をさらのようにしてチェックしています。
ただ、人間のする検査ですから、どうしても見落としや見間違い、勘違いなどそういった微妙なインシデントがつきまといます。
そこでお話が最初に戻りますが、当院では患者様の少しのむし歯も見逃さないよう、むし歯発見器「ダイアグノデント ペン」という検査器具を用意させていただいております。
これによって、むし歯の状態を数値で管理できるようになり「見つけてすぐに削る治療」から「進行状況に合わせて適切な管理をする治療」へと歯科医院での治療内容を変化させていくことができるようになって参りました。
これまで数値でむし歯の進行状況などを診査・診断するシステムは確立されていませんでした。「ダイアグノデント ペン」は歯にそっと沿わせ、歯面に低出力のレーザー光を照射するだけなので、痛みもなく、小さなお子様や妊婦の方にも安心してご使用いただけます。また測定された数値でむし歯の進行状況をわかりやすく説明できます。従来の目視による検査とむし歯を見誤りそうな「あやしい箇所」にこの「ダイアグノデント ペン」を使用した検査を組み合わせることで、むし歯の発見率、見極めの精度がぐんと上がります。
ただし、この装置は主に歯の噛む面の溝のむし歯を検知するものなので、歯と歯の間のむし歯の有無などは従来のように人の目で確認するしかありません。
今までの方法と新しい検査器具の併用の結果、1本の歯をめぐってストーリーは変わっていきます。
もちろん何ごともなく、そのまま患者様のセルフケアと予防に励んでいただくことがベストです。
もしもむし歯らしきものが発見された場合は患者様にむし歯は感染症であることをご理解いただき、むし歯について知っていただかなくてはなりません。そして幸いにも穴が開いていない歯については経過観察をしながら歯が自ら治ろうとする「再石灰化」に導くようなメインテナンスを行いますし、患者様にもそれを心がけていただかなくてはなりません。
残念ながら穴が開いてしまった歯についてはそのむし歯の進度に合わせた積極的な治療が必要になってきます。
いかがですか?当院で導入しておりますダイアグノデント ペンの検査は必要に応じて行っております。
技術や検査機器の進歩が皆さまの健やかな歯の維持に役立っていくことを当院は願っています。
虫歯やインプラント、セラミック、マウスピース矯正、ホワイトニングなど、お口のことでお困りごとがございましたら、川口駅近く徒歩3分、提携駐車場、3時間まで無料の駐輪場もございますクリスタルデンタルクリニックまでお越しください。