朝起きたら口内炎!? 突然の痛みの理由と治し方
昨日までは何もなかったのに、朝起きたら口の中がズキッと痛い。鏡をのぞくと、小さな白い斑点──そう、口内炎です。小さいのに食事もしみるし、話すだけでも痛い。まるで体の中で小さなドラマが繰り広げられているようです。
さらに不思議なのは、大事な日の朝に限って現れることがあること。発表会やデート、試験の前日など、「絶対に困るタイミング」に限って痛みが襲ってきます。これは偶然ではなく、ストレスや交感神経の緊張、免疫の微妙なバランスが関係しているのです。まるで体が「重要な日だから注意してね」とサインを送っているかのようです。
口内炎はどうしてできるの?いろんな理由
口内炎は一つの原因だけで起こるわけではありません。複数の要因が重なって、朝の突然のズキッが生まれます。
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栄養の偏り:ビタミンB群、ビタミンC、鉄分が不足すると粘膜の修復力が落ちます。野菜不足の時にできやすいのはこのためです。
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睡眠不足や過労:体の修復モードが働きにくくなり、炎症が起こりやすくなります。
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ストレスや緊張:大事な日の前は交感神経が高まり、免疫のバランスが乱れやすくなります。
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口の中の物理的刺激:舌を噛んだ、熱い・硬い食べ物、入れ歯や矯正器具の摩擦など。
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全身の健康状態:腸内環境の乱れや慢性疾患、時にはウイルス感染や自己免疫疾患などが原因で口内炎ができることもあります。
こうした複数の要素が夜の間に重なると、小さな傷が炎症に変わり、朝には「突然できた!」という状態になるのです。
ミクロの世界で何が起きているのか?
口内炎は小さな傷でも強い痛みを生みます。その理由を、ミクロな視点で見てみましょう。
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粘膜の神経
舌や頬の内側は神経が密集していて、ちょっとした刺激でも痛みを感じやすい場所です。小さな傷でも、直接神経に伝わるため強く痛く感じます。
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炎症の進行
傷ついた細胞に免疫細胞が集まり、炎症物質を放出します。血管が広がり、白血球が侵入して細菌と戦う過程で、赤みや腫れ、痛みが発生します。
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潰瘍の形成
粘膜がえぐれて神経がむき出しになると、食べ物や唾液、舌の動きなどの刺激が直接伝わり、痛みが増します。
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自然治癒のプロセス
口の粘膜は皮膚よりも再生が早く、数日で新しい上皮細胞が傷を覆います。免疫細胞が炎症を抑え、線維芽細胞が組織を作り、気づけば自然に治るのです。
放置しても治る場合と治らない場合
ほとんどの口内炎は数日から1~2週間で自然に治りますが、放置するメリットとデメリットを知っておくと安心です。
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メリット
- 体の自然治癒力で治るので薬を使わなくても済む場合があります。
- 軽い口内炎なら、生活習慣を少し整えるだけで回復が早まることがあります。 -
デメリット
- 食事や会話に支障が出る痛みを我慢することになります。
- 治りにくい場合、原因が他の病気(ウイルス感染、免疫疾患、消化器系疾患など)である可能性があります。
- 長引く潰瘍は放置すると症状が悪化する場合があります。
特に、1~2週間以上治らない口内炎や繰り返す口内炎は、別の病気が隠れているサインかもしれません。その場合は当院で対応できないこともありますが、必要に応じて適切な医療機関への紹介状を作成できますので安心してください。
我慢できない痛みにできること
つらい時は、歯科での治療が役立ちます。当院ではCO₂レーザーを使った治療が可能です。
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炎症部分にレーザーを照射すると、痛みを和らげ血流を促進し、治癒を助けます。
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施術は短時間で済み、患部の炎症を効率的に抑えられるので、食事や会話のストレスを軽減できます。
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ステロイド軟膏(口内炎のできた場所によっては口内炎用パッチ)を併用すると、炎症をより早く鎮めることができ、赤みや腫れを軽減します。使用は歯科医の指導のもとで行います。
レーザー治療は、保険適応となるのは限られたケースに限られます。それ以外の一時的な口内炎や、噛んでしまって炎症が起こった場合などには、自由診療での対応となります。大きさや数によって費用は変わります。詳しくはお気軽にお問い合わせください。
虫歯やインプラント、セラミック、マウスピース矯正、ホワイトニングなど、お口のことでお困りごとがございましたら、川口駅近く徒歩3分、提携駐車場(1時間15分まで補助あり)、3時間まで無料の駐輪場も近くにございますクリスタルデンタルクリニックまでお越しください。


