睡眠時無呼吸症候群用マウスピース(スリープスプリント)~治療の効果と、お口への負担を確認しながら~
閉塞性睡眠時無呼吸症の治療に用いる、睡眠中に装着するマウスピースです。下あごを通常より前方に保つことで、空気の通り道が狭くなるのを抑えます。歯ぎしり用のナイトガードとは、構造や目的が異なります。
主に軽症から中等症の方などに用いられ、いびきや無呼吸・低呼吸の軽減が期待できます。ただし、効果には個人差があり、重症の方などではCPAPによる治療が優先されます。医科での診断と治療方針に基づき、適応を確認して作製します。
一方で、下あごを普段と異なる位置に長時間保つため、あごの筋肉や関節、装置を支える歯に負担がかかります。朝のあごのだるさやこわばり、歯やあごの痛みが生じることがあります。また、長期間の使用によって歯が動いたり、かみ合わせが変わったりする場合もあります。
そのため、下あごを前に出す量や装置の適合は、治療効果と負担の両方を確認しながら調整します。痛みが続く、口が開けにくい、かみ合わせの違和感が戻らない場合は、我慢せずご相談ください。状態によっては、使用の一時中断や治療方法の見直しが必要です。
装着後は、マウスピースを使用した状態で医科の睡眠検査を受け、無呼吸が十分に減っているかを確認することが大切です。いびきが静かになった場合も、自己判断で効果を決めず、医科・歯科の両方で定期的な確認を続けましょう。
医科の医療機関で睡眠時無呼吸症候群と診断され、担当医からマウスピース治療の依頼を含む紹介状(診療情報提供書)をお持ちの方は、適応を確認のうえ、保険診療で作製できます。